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2024年度年次大会開催に向けて〜ポストコロナ社会における学会創立80周年にあたって〜
Towards 2024 Annual Conference: At the 80th Anniversary Year of JSFS in the Post-Corona Society
昨年5月8日に新型コロナウイルスが5類感染症に指定変更され、これに伴い 2020年初頭より続いてきた各種の行動制限が解除されました。ここまでのウイズコロナの期間中、本学会の諸活動も大きな影響を受け、年次大会におきましては、2020年度は予稿集のみの発行、2021年度は完全オンライン開催、2022年度はハイブリッド開催とそのときどきの情勢に応じた形式が採用されました。一方、前回2023年大会においては全面対面開催となり、ほぼコロナ前と同じ形式で学会員およびご関係各位の皆様にご参加頂くことができました。この期間を通じて年次大会が継続されたことは、学会関係各位のひとかたならぬご尽力があってのものでした。また微力ながらこの期間における年次大会の実施に携わって参りました身としましては、オンラインによる新たな形でのコミュニケーションの可能性と、改めて対面で集うことの重要性を実感しました次第です。
上記の社会情勢におきまして、マスクに代表されるように繊維材料の重要性は改めて見直され、本学会のポストコロナ社会における役割と重要性は一層増しております。また本年2024年は繊維学会創立80周年に当たる記念すべき年でもあり、改めてこれまでの学会の歩みを社会および関連業界の情勢と併せて振り返る機会となるかと存じます。
以上の背景をもとに、2024年度繊維学会年次大会は「創立80周年記念大会」と位置づけ、6月12日から14日までの3日間、タワーホール船堀(東京都江戸川区)にて、下記9分野とポスターセッションの全10セッション構成で完全対面形式にて開催いたします。
- 繊維・高分子材料の創製(芝崎祐二、橘熊野)
- 繊維・高分子材料の機能(兼橋真二、杉村和紀)
- 繊維・高分子材料の物理(中西洋平、松葉豪)
- 成形・加工・紡糸(奥村航、冨澤錬)
- 染色・機能加工(稲田文、廣垣和正)
- テキスタイルサイエンス(雨宮敏子、花田朋美)
- 天然繊維・生体高分子(上谷幸治郎、鈴木悠)
- ソフトマテリアル(黒川成貴、平井智康)
- バイオ・メディカルマテリアル(神戸裕介、吉川千晶)
- ポスターセッション(秋岡翔太、金炅屋、中川慎太郎)
発表件数は、総数310件(特別講演1件、招待講演9件、口頭発表168件、ポスター発表132件)と、前回大会に引き続き大変多くの皆様にご発表頂けることとなりました。
口頭発表は大会初日午前より順次各セッションにて開始し、3日目午後まで開催いたします。ポスター発表は複数のセッション毎に初日と2日目に口頭発表と並行して開催いたしますが、各セッションにおいて口頭発表との時間帯の重複が無いように配置をいたします。ポスター発表会場(タワーホール船堀1 F展示ホール)におきましては学会関連企業様の展示ブースを設置し、各企業様の製品のデモおよびご説明を頂けるようにいたします。また第10回(令和5年度)学会奨励賞受賞者の受賞内容および本学会の沿革をまとめた年表につきましてもポスター発表会場に掲示いたします。これら各種展示につきましても、各セッションのポスター発表と併せてぜひ閲覧をお願い申し上げます。
特別講演におきましては、慶應義塾大学経済学部教授の橋口勝利先生を講師としてお招きし、長年ご研究を続けられている日本国内における繊維産業の歴史、特に明治期以降における繊維産業の近代化・大規模化とそれに伴う企業動向につきましてご講演を頂く予定です。特別講演の後には懇親会を実施いたしますので、参加者相互の交流を深める場として頂けましたら幸いです。
2019年までの年次大会におきましては、懇親会に加えて参加無料のワインパーティーを開催し、特に学生・若手会員の皆様に好評を博しておりました。ウイズコロナ期間中はこうした付随行事も取りやめざるを得ませんでしたが、冒頭で触れましたポストコロナの社会情勢ならびに、本学会として若い会員の皆様への支援に力を入れるという姿勢の一環としまして、今回大会では懇親会に加えて「ポスター賞授与式・若手研究交流会」を開催いたします。なお学生・若手会員に限らず年次大会参加登録者の皆様に無料でご参加いただけますので、ぜひ奮ってのご参加をお願い申し上げます。
現在、総勢29名の実行委員と事務局により、アイデアを出し合いながら例年以上に盛り上がる大会を目指して準備を進めております。繊維学会が今後も社会の要請に応えながら新たな情報を発信していくには、これまでに学会が蓄えた膨大な知見をもとに、若い力の結集によるブレイクスルーが不可欠です。今大会を通じて学会会員および関係各位相互の交流が一層進み、新たな研究開発の芽を生み出すきっかけとなりますよう、実行委員一同全力で取り組んでまいります。特別講演、招待講演および研究発表を頂けますすべての講師の先生方および発表者の皆様に厚く御礼申し上げますと共に、一人でも多くの方にご参加いただけますよう、ご関係の皆様へのお声がけをお願い申し上げます。
6月に皆様とタワーホール船堀でお会いできますことを楽しみにしております。
石井 大輔(東京農業大学 教授)
*繊維学会誌2024年4月号、時評より
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